2019.11.25 ブログ
雑草や外来植物は、土壌の栄養素や光を奪い、農業生産と生物多様性に深刻な脅威をもたらすようです。これらの課題に対処するため、NvidiaのAIソリューションを活用している取り組みがあります。株式市場情報サイト「Nasdaq」が報じました。
豪州では、雑草による収穫の損失と汚染がもたらす損害額は、年間40億ドル(約4350億円)と推定されています。米国雑草科学協会は、トウモロコシの年間損失額は270億ドル(約2兆9300億円)などと報告しています。一般的な雑草対策は除草剤の散布ですが、多大な費用や環境汚染といった問題がつきまとってしまいます。
昨今の農業では、土壌や温度、地形などに関する情報を駆使して、化学物質や機械の使用を減らす先端技術の適用も進んでいるます。
Blue River TechnologyのSee&Sprayは、カメラやコンピュータービジョン、NvidiaのAIを活用しています。畑内の全ての植物を検出・識別し、管理上の決定を行う機械です。画像認識アルゴリズムにより、雑草か作物かを即座に判断し、除草剤の使用量を通常の10分の1まで抑えることに成功しています。また、NvidiaのQuadro GPUを使用することで、雑草検出のための学習時間を、1週間から数時間に短縮できたという研究結果も出ています。
AIソリューションは、農業の人材不足問題の解決にも寄与するでしょう。環境への負荷軽減が強く意識され、将来的に深刻な食糧不足が懸念される中、こうした取り組みが拡大していくことに期待したいですね。
AIで雑草か作物か判断し・・・
とありますが、そのうち人間もAIに「人類にとって有益な人材かどうか?」を判断されてふるいにかけられる時代が来るかもしれませんね。