2019.11.04 ブログ
中国でアフリカ豚コレラ(ASF)が蔓延し、豚の大量死が確認され始めてから1年近くたちます。
中国の公式統計では、ASF撲滅のために豚をおよそ120万頭殺処分したことになっています。一方、ラボバンクは9月、中国の養豚数が2億頭まで半減し、豚肉生産量は25%減少したと公表しました。2億頭減ったとすると、中国当局は殺処分された豚の数を少なく把握していることになります。
中国は豚肉の世界最大の生産国であり消費国でもあるため、影響の数値化は重要です。豚肉の供給が低迷したことで、中国では食肉価格が過去最高を更新し、物価上昇につながっているそうです。
米農務省は7月、中国は養豚数と豚肉生産量を正確に把握する手段を持っていない旨を述べました。
国連食糧農業機関のファン・ルブロス主席獣医官は、養豚業が苦境に陥ったことを表している旨を主張。豪州・ミートアンドライブストックオーストラリアのティム・ライアン氏は、輸入豚肉による穴埋めは不可能である旨を強調しました。
何が脅威かといえばASFはもちろんですが、その把握ができておらず、それ自体が終息へ向かっているのか?拡大へ向かっているのか?がつかめないというのが最大の脅威ですね。
世界最大の生産国であり消費国である中国の今後の動向から目を離してはいけませんよ!