中国が対米貿易合意を軽視、大豆輸出量が大統領選に影響も

2020.09.05 ブログ

寄稿家のKenneth Rapoza氏が以下の旨を述べました。

 

 中国の海関総署が726日に発表したデータから、中国がブラジルから輸入する大豆の量が、6月に過去最高となったことが判明しました。一方、6月に中国が米国から輸入した大豆の量は、前年同月比56.5%減だったようです。

 

 1月初め、米中貿易交渉に関する「第1段階の合意」において、中国は米国が報復関税の一部を引き下げれば、米国産大豆を大量輸入すると約束しました。米国は2月に関税を引き下げましたが、中国が大量輸入を実行する様子は見られていません。

 

 トランプ米大統領は7月下旬、合意に以前のような情熱を感じていないと話しました。

 

 専門家らは、秋に米国で大豆の収穫時期が来ても、中国が輸入を拡大せず、農家が収穫した大豆を貯蔵せざるを得なくなると懸念しています。そうなると、米国の一部地域では、米中関係の改善を期待して投票が行われる可能性が生じます。バイデン氏が勝利すれば、米国産大豆の輸出拡大に繋がるかもしれません。

 

香港を見ても分かる通り、コロナの影響も含め世界情勢は先行きが全く読めない状況下にあります。
こんな中、米国の農家票を掴んだ大統領候補者がこれからの世界にとって大きな影響力を持ってくるという事になっていくのでしょうか?
大豆問題から世界の不安定さが見て取れますね。